第386章 死んでも認めない

 梨本雲の車が走り去っていく。

 その背中を、中村純子と中村美緒の二人は北村辰の別荘の外から見送っていた。胸中には、様々な疑念が渦巻いている。

 だが、中村純子はすぐに梨本雲のあの態度の豹変について、自分を納得させるための理由を見つけ出した。

「きっと、佐藤家のあの狸爺が手を回したのよ。可愛い孫娘が虐められたと知って、腹の虫が治まらなかったんでしょうね。佐藤家の権力を笠に着て、梨本家を脅しつけたに違いないわ」

 中村純子のその言葉に、中村美緒は何も答えなかった。

 純子は構わず続ける。

「あの佐藤愛って小娘、自分じゃ何の能もないくせに、家族の威光を借りて他人に圧力をかけることしか...

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