第401章 夏川逸平を調べる

北村辰がアシスタントの高橋安を伴って警察署に駆けつけた頃には、佐藤愛と夏川伊智の事情聴取はすでに終わっていた。

佐藤愛が出てくるのを見ると、北村辰は足早に歩み寄り、少々大袈裟とも言える様子で彼女の腕を引き寄せた。頭のてっぺんからつま先まで入念に点検し終えると、ようやく口を開く。

「怪我はないか?」

夏川伊智の手前、北村辰の細やかすぎる配慮が気恥ずかしいのだろう。佐藤愛は肩をすくめてみせた。

「怪我なんてないわよ。たかがチンピラ二人、どうってことないわ」

佐藤愛がたった一人で男二人を相手取ったと聞き、北村辰の表情が曇った。彼は諭すように言う。

「何度言ったら分かるんですか。極力、手...

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