153.学年第一

二階から、バンッ――と扉を叩きつけるような音が響いた。

石原幸雄が書斎に入った直後、石原七緒は自室から出てきて、固く閉ざされた書斎の扉を不安げに見つめた。

頭の中を埋め尽くしているのは、さっき二階で交わされていた石原幸雄と中田雪子の会話だ。とりわけ、歯ぎしりするように吐き捨てた――「石原絵梨花に頼らない」という一言。

その言葉が何度も反響して、白崎誠也のことを考える余裕すら消えていた。

いったい、どういうこと?

どうしておばさんは、昔の石原家の成り上がりが石原絵梨花と関係している、なんて言い方をしたのか。

石原絵梨花が幼いころ、木村爺さんに目をかけられて、石原家が引き立てられた―...

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