198.君まさか嫉妬してるんじゃないだろうね

安田莉子と村上佳奈は一瞬きょとんとして、好奇心に負けたように振り返った。

少し先の路肩に、いつの間にかストレッチ仕様のベントレーが停まっている。ドアが開くと、黒服のボディーガードが何人も降り、左右に分かれて立ち、周囲の観客を手際よく押しとどめた。

その大げさな護衛に、たちまちざわめきが走る。人々は興奮した顔で、車のほうへ視線を集めた。

村上佳奈の目がぱっと輝き、安田莉子の肩を掴んでぶんぶん揺さぶる。

「宮城晃じゃない!? ねえ、宮城晃来たんじゃない!?」

安田莉子はそこまで大騒ぎはしないものの、瞳をきらりと光らせ、瞬きもせず見つめた。

――周りも同じだ。みんな、あの車から降りてく...

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