025.このクソ野郎、やめろ

福原優奈はぶんぶんと手を振り、苦笑いした。

「石原七緒がいるなら……私、行って恥かくだけだし」

「恥って、何言ってるの」安田莉子が眉をひそめる。

「そうだよ」村上佳奈も頷いた。「優奈が出たって、誰も笑わないってば」

二人に背中を押され、福原優奈の表情がわずかに揺れる。

そのまま会計を済ませて店を出るまで、優奈はほとんど口を開かなかった。申し込みのことを、ずっと頭の中で転がしているみたいだった。

四人で書店を出たところで、安田莉子が石原絵梨花を見て目を丸くする。

「絵梨花、問題集買わなかったの?」

石原絵梨花は気のない声で返した。

「要らない」

莉子は絵梨花の数学の成績を思...

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