076.もっと調子に乗ってもいいんだぞ

石原七緒、石原幸雄、石原聡美が石原家へ戻る車中は、三人とも終始、言葉少なだった。

運転手は何が起きたのか分からない。だが車内の空気は重く、下手に口を挟める雰囲気でもない。ただ黙々とハンドルを握った。

しばらくして、先に口を開いたのは石原幸雄だった。

「七緒。正直に言え。あの防犯カメラ、どういうことだ」

石原聡美がぱっと石原幸雄を睨みつける。

「何それ。七緒がどれだけ悔しい思いをしたか、分からないの? 今さらそんなこと聞いてどうするのよ」

石原幸雄のこめかみが、ぴくぴくと脈打つ。

七緒を可愛がってきた。娘が辱めを受けたとあれば、黙っていられるはずがない。

だが同時に、七緒には全...

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