087.古い携帯電話

石原聡美はその場で三山さんと鈴木さんを呼びつけ、物置へ荷物を取りに行かせた。

石原七緒は何の話か分からず、首をかしげて石原幸雄に尋ねる。

「お父さん。お姉ちゃん、何を置いてるの?」

石原幸雄は険しい目つきで石原絵梨花を見据えたまま、答える相手だけ七緒に向けた。

「そいつは、お前の姉じゃない」

その言葉を受け、石原七緒は意味深に石原絵梨花へ視線を流したが、何も言わなかった。

中田雪子も、幸雄と聡美が何を話しているのかは分からない。ただ、石原絵梨花が気に入らないのは確かで、鼻で笑う。

「前から言ってたでしょ。七緒が一人いれば十分だって。あなたが聞かなかっただけ」

言い捨ててから、...

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