093.先生たちもなんだかおかしいようだ

その夜、石原絵梨花は理由もなく苛立っていて、宿題の写しさえ最後まで終わらなかった。

安田莉子が目を丸くする。

「絵梨花、機嫌悪いの?」

「別に」

石原絵梨花は冷たく否定した。写す気になれないなら、いっそやらない。教科書を立てて机に突っ伏し、そのまま眠りに落ちる。

安田莉子は「提出しないと明日、先生に呼ばれるよ」と言いかけた。

けれど、石原絵梨花と林田校長の“距離の近さ”を思い出して、結局その言葉を飲み込む。

――まあいいか。絵梨花は大物だし。たまに宿題出さなくても、どうにかなるでしょ。

だが、今回は安田莉子の読みが外れた。

翌日。朝の自習が終わり、2時間目は西川先生の数学。...

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