第4章

 民間療養所に入所した後は、静かに最期の時を待つつもりだった。しかし、全国ファッション大賞の前夜、私は無理を承知で衰弱した体を引きずり、最後の資源配分会議のために芸能事務所へと戻った。

 ロビーを通り抜けようとした時、大勢のパパラッチに待ち伏せされた。今年、私は直輝を連れていなかった。代わりにエスコート役を務めたのは、契約したばかりの、息を呑むほど美しいハーフのモデル、平野涼真だった。

 涼真が光の当たる場所へ足を踏み入れた瞬間、カメラのフラッシュが視界を白く染めた。一人の記者が私の顔にマイクを突きつけ、彼が私の新しい「若いツバメ」なのかと問い詰めてきた。

「違います」

 騒音の中で...

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