第7章
狭いアパートの空気が、鉄錆のような血の匂いで一瞬にしてむせ返った。
刃は急所を逸れ、代わりに結衣の肩の奥深くまで凶悪に突き刺さった。彼女は血の凍るような悲鳴を上げ、そのつんざくような声は天井をもひび割らせるかのようだった。
直輝は糸の切れた操り人形のような動きで刃を引き抜き、かつて彼を完全に魅了したその顔に、おぞましい真紅の軌跡を残した。
結衣の断末魔のような叫び声は、近隣の住人たちを叩き起こしたに違いない。
数分後、けたたましいサイレンの音が夜空を切り裂いた。駆けつけた警官たちによって、玄関のドアが乱暴に蹴り開けられる。
彼らは雪崩れ込み、今や狂乱して暴れ回る獣と化し...
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