第7章
ナイトスタンドのデジタル時計が午前四時十七分を示していたとき、私はようやく直樹の腕の中から抜け出した。彼の寝息は深く、穏やかだった。ワインがすっかり効いているようだ。夜が明ける前に、彼の手下たちが命令を実行する前に、梨乃を見つけ出さなければならない。
屋敷の廊下を素足で忍び足で進んでも、大理石の床は音を立てなかった。使用人の部屋は東の翼にある。上の階で与えられた束の間の「自由」の時間に、一度も足を踏み入れたことのない一角だった。
梨乃の部屋は、狭い廊下の突き当たりにあった。ドアがわずかに開いていて、錠前の周りの木がささくれているのを見て、心臓が凍りついた。
ドアを押し開け、息を...
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3. 第3章
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