第116章

『羽島喜太郎様、吉崎由紀さんのこと……本当に愛していらっしゃるんですか?』

『羽島喜太郎様、吉崎さんにあんなに冷たく当たるのは、何か揉め事が? それとも、遊んで捨てたってことですか?』

『吉崎さんにご不満があるなら、今後は婚約解消も――?』

ヒートアップしていく記者たちを前に、羽島喜太郎はついに堪忍袋の緒が切れた。周囲の空気が、ぞくりと冷える。

『もう一度言う。どけ!』

その瞬間、通路の奥から黒いスーツにイヤホンの男たちが駆け込んできた。数人のボディガードが羽島喜太郎の前に壁を作る。

『申し訳ございません。皆さま、お下がりください。羽島様はご予定がございます。至急、移動いたします...

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