第153章

林原遠山はぴたりと動きを止め、顔色がみるみる険しくなった。

吉崎直子がここまで口が立つとは思っていなかった。しかも、あろうことか話をひっくり返して、こちらに罪をなすりつけてくる。

もちろん、認めるわけがない。そんなことをしたら、あまりにも愚かだ。

遠山は目を細め、肝心なところを巧みに外しながら言い逃れを始めた。

『そんな意味じゃない! 姉さんがやったことは、俺は信じてる』

『それに俺が言いたいのは、誰かがこの機に乗じて金にたかろうとする可能性があるってことだ』

『林原家はA市の百年の名家だ。うちの財産は、普通の人間が何代かけても稼げない』

『もし誰かが悪だくみして、鑑定の過程で...

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