第20章

吉崎由紀は、林原家に迎え入れられた外孫の少女を、思わず羨んでしまう自分に気づいた。

どれほどの強運だろう。あの手の、頂点に立つ名門の掌中の珠になれるなんて。

噂では、林原家の老当主には息子が三人、末娘が一人いるという。

迎え入れられた外孫は、その末娘の血筋――。

きっと林原家の叔父たちからも、母親からも、これ以上ないほど大切にされるのだろう。

……どうして、そういう幸運が自分には巡ってこないの。

吉崎由紀はぎゅっと拳を握り、胸の奥で誓った。

林原家で、必ず頭角を現す。

部屋へ戻るなりスマホを開き、名媛グループにメッセージを投げた。

この前の一件のあと、皆ほとんど彼女に取り合...

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