第28章

「吉崎様、ご覧ください。お気に召さなければ、デザイナーに細部を調整させますので」

村田英子はそう言うと、タブレットの画面を素早く呼び出し、吉崎直子の目の前へすっと差し出した。

デザイン画が映った瞬間、居合わせた令嬢たちの目が一斉に輝く。

MYの限定ラインは、セレブや著名人が実際に着用して公の場に出るまで、基本的に外へ出ない。

いま彼女たちが見ているのは、これまでならどんな機会でも拝めなかったはずのものだった。

一枚一枚が、抗いがたい誘惑。

斬新で、眩しくて、息をのむ。

誰もが言葉を失い、ただ見入った。

けれど村田英子の関心は、ただ一人――吉崎直子の表情にだけ向いていた。

直...

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