第30章

「どうした? 何が起きたんじゃ?」

羽島の老爺は眉をひそめ、執事を見た。

執事は肩を落とし、ため息まじりに答える。

「旦那様のパソコンの株式画面が固まりまして……。G線が緑の急落地点で張り付いたまま、どこを押しても反応がございません。電源を落として再起動しても、開くと同じ状態です」

それを聞いた瞬間、羽島の老爺の顔色が変わった。

「ただのフリーズじゃない。ハッカーにやられたんじゃろう?」

「はい。すでにグループのセキュリティ部門に見せましたが、すぐにハッカーを手配するべきだと」

執事は言いながらスマホを取り出す。

「いまこの瞬間も、毎秒数百万円規模で損が……」

「私がやる。...

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