第39章

林原寧月はまだ信じきれず、思わず一歩前に出て確かめた。

「でも、高橋様。先ほどお話ししていた契約は、たしか――」

高橋雪美が即座に遮る。

「契約内容に問題はありません。うち、銀泰は林原グループさんとぜひお取引したいんです。古崎副部長が望む条件を教えてください。全部、飲みます」

場が、同時に凍りついた。

誰もが口をあんぐり開けている。

――今、何て言った?

夢じゃないよな?

「高橋様。さっきは『価格が高すぎて話にならない』って……それが今は、条件も聞かずに『古崎副部長の言うとおり』って。どういう意味ですか?」

林原寧月は奥歯を噛みしめたまま、頭が追いつかない。

自分でも整理...

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