第103章 息子は俺に似て、娘は……

 その言い方は殴られても文句を言えないくらいムカつく。けれど、葉山ゆうには否定できなかった。――事実だからだ。

 ときどき、彼女自身にもわからなくなる。北条寒生の周りには、媚びを売る女なんて手をつないだら地球を二周できるほどいるのに、どうして自分なんだろう、と。

 顔がいいから? たしかに昔から「可愛いね」とは言われてきた。でも彼の近くに、もっと綺麗な人がいないわけがない。

 雰囲気? なおさらだ。幼いころから大事に育てられて、教養も才芸も完璧な箱入りのお嬢さまたちと比べたら、彼女は話にならない。

 彼は、私の何が目当てなの?

 恋って、ほんとうに理屈じゃないの?

 北条寒生の「...

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