第148章 心配

 葉山ゆうは一晩じゅう浅い眠りを繰り返し、翌朝の顔色は見るまでもなく最悪だった。

 それでも家にいたくはなかった。このまま部屋にこもって考え込んでいたら、きっとおかしくなる。仕事に没頭して、無理やりでも気を逸らさなければならない。もっとも、まともに仕事ができるかどうか、自分でもわからなかったけれど。

 「葉山さん、おはよう」

 「葉山さん、昨夜あまり眠れなかったんですか? 顔色が少し悪いですよ」

 柏本に気づかわれても、葉山ゆうはその視線にすらまともに応えられなかった。怯えて物陰をうろつく鼠みたいに落ち着きなく指をもてあそび、全身を張りつめさせている。朝食のテーブルのそばにいる男を、...

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