第179章 仲直り

 部屋の中はしんと静まり返り、抱き合ったままの二人は、この得がたい安らぎをいつくしむように味わっていた。

 葉山ゆうは北条寒生の胸にすっかり身を預け、彼の腰へぎゅっと腕を回す。どれだけ強く抱きしめても、まだ足りない気がした。彼の匂いも、彼のぬくもりも、恋しくてたまらない時間があまりにも長すぎたのだ。

 寒生は片腕で彼女を抱き寄せ、もう片方の手で髪をそっと撫でた。

 「ごめん。こんなに苦しませて」

 葉山ゆうはその胸の中で首を横に振る。

 「ううん、寒生は十分よくしてくれたよ」

 「俺が本当にちゃんとしてたなら、最初から君に腹を立てたりしなかった」

 北条寒生は悔しげに息をついた...

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