第188章 葉山さんなの?

「ゆうちゃん、ちょっと一緒に下で会議しよう」

 風見清子がドアをノックしてきた。

 葉山ゆうは慌てて風見清子に続き、下の階の別部署で短い打ち合わせに出た。エレベーターを待つあいだ、ゆうは清子が妙に落ち着かないことに気づく。視線がきょろきょろと泳ぎ、誰かが突然現れるのを恐れているみたいだ。いつもの清子とは、明らかに違う。

 チン――エレベーターが到着する。

 二人で乗り込み、49階のボタンを押した。

 扉が閉まりかけた、そのとき――

「すみません、ちょっと待ってください」

 スーツ姿の背の高い男が、すっと乗り込んできた。

 風見清子の顔色が、目に見えて一段白くなる。だが相手の顔...

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