第301章 大スキャンダル

事ここに至って、江口令佳はもう――刺し違えてでも終わらせる、と腹を括っていた。

自分が死のうが、家が潰れようが構わない。あの男女だけは、絶対に幸せになんてさせない。いっそ、まとめて地獄へ引きずり込んでやる。

風見清子はそんな結末だけは見たくなかった。

「江口令佳さん、私と加島廷さんは、あなたが思ってるような関係じゃありません。私が彼を探したのは、遠のために骨髄が必要で――」

「離婚しよう」

加島廷は、風見清子の説明を真っ向から遮り、ためらいもなく三文字を投げ捨てた。

江口令佳の顔が歪む。首には絞められた赤い痕がくっきり残り、そこに溜め込んだ感情が今にも爆ぜそうだった。

「……も...

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