第104章 彼が隠せば隠すほど、彼女は徹底的に調べようとする

真田修一は長いこと黙り込んだ。窓の外では、雨音がじわじわと密度を増していく。

日向茜は急かさない。ただ瞬きもせず、彼だけを見つめていた。真田修一という男を、彼女はよく知っている。怒っているときは声が大きくなる。だが、やましいときほど――口を閉ざす。

「太郎の件は、お前には関係ない」

ようやく落ちた声。

日向茜が、くっと笑う。

「本当に関係ないなら、そんなに私に知られるのが怖いはずないでしょ」

「怖がってない」

「じゃあ、私を見て言って」

真田修一がゆっくり振り向く。二人の距離は2メートルもない。日向茜の顔色は紙みたいに白いのに、視線だけが刃物のように彼へ突き刺さっていた。

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