第69章 愛してんのか、憎んでんのか

基地外周の回廊では赤い警報灯がちかちかと明滅し、耳を裂くサイレンが夜空に反響していた。

曲がり角から人影が勢いよく飛び出し、日向茜の行く手を塞ぐ。

「どうした?」

佐伯泉だった。さっきまで隔離シミュレーションに入っていて、外の騒ぎをまだ知らない。

日向茜は足を止め、息を整える間もなく要点だけを叩き込む。

「真田修一が人を連れて島を封鎖した。あなたの兄貴が子どもを渡した。私は地下3階に隠れろって言われた」

「真田修一が……本当に乗り込んできたのかよ」

佐伯泉は歯噛みし、茜の手元にある黒いカードへ視線を落とす。

「兄貴……そのカードまでお前に? いい、ついて来い。地下3階じゃ甘い...

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