第71章 君が大切にしている人は皆死んだ

真田修一の胸の奥に、言いようのない苛立ちがどろりと湧き上がった。

彼は佐伯樹を睨みつけ、氷のような声で言い放つ。

「助けろ。あいつが岸に着くまで生きていれば、俺の人間はただちに公海から引き揚げる」

突撃銃の銃口は、なおも佐伯樹の目前に突きつけられたままだ。

佐伯樹は周囲の完全武装の護衛を一瞥し、淡々と返す。

「真田社長の信用は、俺の中ではマイナスです。信じられません」

真田修一の眼底に殺意が渦巻く。だが、ぎり、と押し殺した。

佐伯樹が本気で協力を拒むはずがない。――たとえ、あの島のためだけだとしても。

「条件は俺が出す」

佐伯樹は銃口を真正面から受け止めたまま、一語ずつ刻む...

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