第89章 殺し合いゲーム

日向茜は頭の中で、必死に打開策を組み立てていた。

だが視線を巡らせても、来る途中に見かけた墓参りの人影はどこにもない。

半ば山腹の霊園に残っているのは――自分と、この男だけ。

「あなた、誰の手の者?」

深く息を吸い込み、胸の奥の震えを押し殺しながら時間を稼ぐ。

男は帽子のつばを深く落とし、上半分の顔を隠している。

「口が多いな。くだらねえ小細工はやめろ。俺を馬鹿だと思ってんのか?」

一歩、詰めてくる。

掌が日向茜の肩を押さえつけた。

「来い」

「逆らうなら、今すぐ病院に連絡して竹田瑛の人工呼吸器を止めさせる。空気を一発、血管に入れりゃ3分で終わりだ」

日向茜の呼吸が止ま...

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