第144章あなたは生きていた?

ミスタル――

ミスタルは、あの最初の日に自分がどれほど遠くまで旅していたのか、気づいていなかった。

三日目の朝、驚いたことに野原のあちこちに雪がまだらに残りはじめ、風は服を着替えねばならないほど冷たくなっていた。

ここ数日は馬を無理に飛ばしてはいない。だが思い出に囚われるあまり、休憩を挟むことさえしなかったのだ。

彼女は顔を上げて空を仰いだ。雪は降っていないが、空は鉛色に閉ざされ、冷気が骨の奥まで噛みついてくる。白い景色に灰色の空が重なり、胸の底がうっすらと沈んだ。

丘の頂で馬を止め、外套をきゅっと引き寄せる。視線の先には、彼女にとってすべてが始まった村があった。

雪をかぶった丘に挟まれ...

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