第145章ミスティVSミスタル

ミスタル――

カオルの母はかすかに首を振り、さらに一歩前へ出た。

「都に殺されたものとばかり思ってたよ。アレックスは、アルファ・レオは情け深い王さまで、おまえの勇敢さを手紙で伝えて、ここへ帰してくれるよう願い出たって言ってたけど……こうして今、おまえをこの目で見るなんて……」

やわらかな笑みを浮かべたまま、彼女はミスタルのすぐそばまで来た。ミスタルの胸の内で感情が膨れ上がり、不安に変わっていく。

「生きてたんだね」

ミスタルは、自分の頬に触れさせた。誰にも許さないことだった。触れられるのは駄目なのだ。触れ合いは、あまりにも多くの混乱を連れてくる。

けれど、その女の顔に満ちていたいたわりの色...

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