第15章プリンセスVSスチュワード

――ダックス――

あの朝、デイヴィッドが部屋に入ってくるのが見えた瞬間、彼はできる限り死んだように動かずにいた。ここ数週間、ベアに頼んで「少しなら話せるし動ける」と皆に伝えてもらうべきかどうか、ずっと考えてきた。だが、なぜ今になってようやくそれができるようになったのか、その理由がまるでわからない。動けなかったのは、事故とは別の何かが原因だったのだろうか。

一瞬だけ、ベアのせいなのでは――という考えが頭をよぎった。だが、そんな発想を自分に許さなかった。彼女が何かに関わっているのは明らかだとしても、今こうして言葉を発せられるのは、自分の意志がそうさせているのだ。

彼は家庭教師に叩き込まれたく...

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