第37章栗のパン粉

――ダックス――

心臓が破裂しそうなほど脈打つなか、彼はトランクの蓋を引きはがした。だがそこにあったのは、箱の底一面を覆う、さらに多くのベアの血――それだけだった。視界の端が赤く滲み、霞がかかったようになる。ここはロンテルが指揮を執らねばならない。

「散れ。できるだけ多くの衛兵を集めろ、捜索に使える者は全員だ。可能なら馬とウルフ両方で動け。おまえたちのウルフの匂いが、彼女を見つける助けになる!得られる情報は何でも持ち帰れ」

彼らがなお一瞬ためらうのを見て、ロンテルは吠えた。

「今すぐだ!」

ダックスは地面に膝をつき、まだ柔らかい血の中へ指を沈めて引きずった。ほんの少し前まで、ここに彼...

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