第38章戦うか死ぬか

――ベア――

ロンテルとダックスが部屋を出ていくのを、彼女は見送った。扉が閉まると同時に、妙な感覚が骨の奥をすうっと走り抜ける。もう二度と彼に会えないような、そんな気がした。

どういうわけか、ダックスは取り戻したばかりの健康を屋敷の者たちに隠そうと、ずいぶん苦心していた。そんな彼が、彼女の目覚めたときに自分の寝台にいたということは、昨夜彼に起きた出来事がよほど激しいものだったに違いない。

彼女は自分の寝間着へ目を落とし、ダックスが残していった、こびりついて乾いた血を指先でつまんだ。着替えなきゃ。気に入っていたたった一着のドレスは、デイヴィッドに引き裂かれてしまった。あの忌まわしい男を思い...

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