第46章オメガ

――ダクス――

彼はレベッカの領地をぐるりと囲む石壁の脇門から馬を進めて入った。ロンテルと衛兵たちも、そう離れず後ろにつづいている。

彼の頭にあるのはただひとつ――妻を暖かな寝台に寝かせ、時間をかけて癒やしてやることだけだった。

裏口の手前で馬を止める。土煙が落ち着くと、放し飼いの鶏の群れがけたたましく鳴きながらあわてて逃げ去り、脇の囲いにいた豚どもも甲高く鳴き、ぶうぶうとうなって柵の向こう端へと引っ込んでいった。

彼は脚を横へ回し、ベアをできるかぎりしっかり、それでいてやさしく抱えたまま、両足をぐっと地面に下ろした。ロンテルもすぐあとに続く。ダクスは声を張り上げ、この屋敷でいちばん広...

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