第52章過去からの手紙

―ベア―

彼女は顔を上げてダクスを見た。彼が身につけているのは、さっきからはいていたズボンだけだった。今はきちんと前を留めているとはいえ、先ほどの睦み合いの記憶が胸の内へと忍び込もうとする。だが、その前にダクスの言葉が耳に届き、肩掛けに隠れた自分の身体へ視線を落とした瞬間、彼女は小さく悲鳴を上げた。

あわててガイから身を背け、身体をすぼめるようにしてうずくまる。なんて恥ずかしいの……!

けれど、その羞恥を追い払おうとした。彼にまた会えたことが、本当にうれしかったからだ。胸がこんなふうに満ちるのは、両親がそばにいた頃以来だった。ガイは、彼女にとって父にいちばん近い存在で、そしてダクスは――...

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