第61話酸っぱい話題だけど美味しい料理

――ベア――

彼女はすべすべした紙の感触を確かめるように両手で撫で、それから胸に強く抱きしめた。いったいどうして女神像の下にこんな手紙が隠されていたのか、ベアには見当もつかない。母の行方につながる手がかりを求めて一行一行読み返したが、そこには何ひとつ、答えと呼べるものはなかった。

読み直していると、部屋の扉が開く音がした。ぼんやりと、ダックスはどこで何をしているのだろうと考える。彼の魂に手を伸ばしてみても、感じるものは先ほどと変わらない。

(どうしてさっきの知らせが、あんなにも彼に響いたんだろう?)次に話すときに訊けばいい。だが今は、空腹でそれどころではなかった。

手紙にそんなに時間を...

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