第63章女神の庭

―ベア―

客間の壁が、まるで蝋のようにとろりと溶けて消えた。その代わりに現れたのは、ベアがこれまで一度も見たことのない木々や花々に満ちた、美しい庭園だった。どれも見覚えのない色をしている。しかも一つ一つが、それぞれ内側に光を宿しているかのように、異なる色合いの気配をふわりとまとっていた。

目に映るものに慣れるまで、思っていたよりずっと時間がかかった。

彼女はあたりを見回し、それから再び卓へと視線を落とした。そこだけは変わらないままだった。白い大理石の卓。その上にはガイが運んできた料理が、あふれんばかりに並べられている。ベアの手には、つい先ほど取り上げたパンがまだ握られていた。

「どれほ...

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