第72話彼女の足跡をたどって

――ダックス――

「ダックス、本当に彼女がこっちへ来たって言い切れるのか? この獣道を通った騎手なんて、どれだけいるか知れたもんじゃない」ロントールはダックスの後ろで馬上にあり、その声には隠しきれない疲労が滲んでいた。

「わかるんだ。言っただろ、俺たちは祝福された一対なんだ、ロントール。彼女の魂の糸が感じられる。彼女は確かにこっちへ来た。――ただ、それがどれくらい前なのかまではわからない」

今朝、ベアが置いていった手紙を読んでロントールを呼びつけたとき、ダックスは魂の結びつきのことを説明しようとした。だが、男は信じようとしなかった。真の「祝福された一対」など何世代も現れていないのだ、とロ...

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