第11章 顔が殴られて腫れ上がった

「いや、そもそもその名誉勲章って、いつも持ち歩くような物じゃないでしょう」

松本克己は、小林雪乃が延々と騒ぎ立てるのを見かねて、渋々ながら場を丸く収めに入った。

「俺は小林さんの実力を面接で見ています。彼女がAEだと証明できます」

「松本副社長だって、AE本人に会ったことはないですよね? AEを名乗れるくらいなんだから、適当に何か買って『自分がデザインした』って言い張るのも、普通にあり得るじゃないですか」

葉山墨也が黙ったままだったせいで、小林雪乃は勝手に「味方してくれてる」と思い込んだらしい。勢いは増す一方だった。

――小林茉由の化けの皮を、ここで剥がしてやる。

周囲の見物人ま...

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