第13章 見せしめにする

小林雪乃は、どうにか表情を取り繕った。

「まさか、また同じ職場で働くご縁があるなんて。前の件は……誤解もあったし、墨也も気にしてないわ。私も気にしないから、安心して」

わざと曖昧に濁した言い方だった。けれど小林茉由は、そんな顔を立ててやる気などさらさらない。

「私がAEデザイナーじゃないって、あなたが言いふらした件のこと?」

茉由は当然のように上座へ腰を下ろし、微笑みを浮かべたまま雪乃を見る。

「それならご心配なく。あなた、私に土下座して謝るって言ってたけど――葉山社長が代わりに謝ってくださったから。この件は、もう追及しない」

会議室に、ひゅっと息を呑む音が走った。視線が、茉由と...

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