第160章 夢はヒモを飼うこと

小林茉由はテーブルを囲む連中の、ひとりひとり違う顔色を眺めながら、胸の奥で冷たく笑った。

こんなにきっちり揃っている時点で、何か企んでいるに決まっている。

――何を企もうが、私がいる限り好きにはさせない。

小林邦彦のあの一言のせいで、食事の間も空気は重いまま。箸は進むのに、誰の顔にも笑みがない。息苦しい食卓だった。

最後に口を開いたのは小林芳子だった。

「茉由ちゃん。おばあちゃんから聞いたんだけど、今は自分で会社をやってるんだって? 忙しいでしょう。体、もつの?」

嘲りの色はない。年長者が年下を気遣うような、妙にまともな声色。

茉由が返す前に、小林多江が鼻で笑った。

「何が大...

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