第173章 嫉妬に狂った葉山社長

二人は終始、原石の話ばかりしていた。隣にいる葉山墨也など、まるで空気扱いだ。結局この食事で葉山墨也が腹に入れたのは、料理ではなく怒りだけだった。

葉山墨也の纏う空気がみるみる冷えていくのを見て、諏訪清康は内心たまらなく愉快になる。食後、彼は小林茉由に朗らかに別れを告げ、次は新しい原石を一緒に見ようと約束まで取りつけた。小林茉由も笑って頷く。

席を立ったあと、諏訪清康の秘書が額の汗を拭いながら言った。

「さっきの、わざと葉山社長を怒らせたんですよね? もう小林さんを口説く気もないのに、どうしてわざわざ……何の得があるんですか」

秘書は本気で呆れていた。追うのをやめた相手のところへ、わざ...

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