第187章 試験合格

シャワーを終えると、桐谷杏奈が豪勢な昼食を運んできた。

「義姉さん、しっかり食べて体力つけて。午後の審査はもっとキツいよ」

「ありがとう。でも……義姉さんって呼ぶの、やめて。名前でいいから」

小林茉由は困ったように念を押した。

ここでの自分の立場は秘匿扱いだ。杏奈が「義姉さん」などと言えば、周囲の好奇心を煽ってしまう。面倒が広がって、葉山墨也の女だと露見するのだけは避けたかった。誰かの後ろ盾で立つつもりもない。

桐谷杏奈は素直にうなずく。

「わかった、茉由。お昼は私の部屋で休んでて。回復したら呼んで」

それだけ言うと、彼女は余計な干渉をせず部屋を出ていった。午後の審査は体力を削...

ログインして続きを読む