第204章 悪口を告げる

「……わかった。私が彼に言っておく」

佐藤梨絵は、小林茉由が藤原青真を断ったことに内心驚きながらも、素直に引き受けた。

一方その頃。別荘では、鈴木蓮歌が葉山弘義と盤を挟んで向かい合い、囲碁を打っていた。石を置いた瞬間、形の悪さに気づいたのか、蓮歌は慌ててその石をつまみ上げる。

「ダメ。そこには置かない」

葉山弘義が露骨に顔をしかめた。

「待て。着手は取り消しなしだ。置いた石を戻すな」

「囲碁ごときに、そんな堅苦しい決まりいらないでしょ。今のは間違えたの。だから一手だけやり直す」

蓮歌は弘義の言葉など聞く気もなく、別の場所へ置き直そうとする。

弘義は鼻を鳴らし、苛立ちを隠さずに...

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