第62章 ママへのサプライズ

「葉山社長はもう大丈夫です。ただ、あのお薬が少し強くて……今夜はまた熱が出るかもしれません。こまめに様子を見てあげてください」

医師はそう言いながら処置を終え、葉山墨也の上に布団をかけ直した。

「ご家族の大人の方はいらっしゃいますか。薬効がかなり強いので、付き添いは必須です」

リビングに人の気配がないのを見て、医師は思わず首をかしげる。石原家の令嬢も、名優・桐谷も、いつの間にかいなくなっている。子ども二人だけで葉山社長の面倒が見られるのか――。

小林裕斗がきっぱり言った。

「ママがパパの面倒を見るから大丈夫です」

医師は内心ぎょっとした。裕斗はさっきから「パパ」「ママ」だ。まさか...

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