第83章 屈辱

小林雪乃は思わず唇を噛んだ。――この小林茉由、わざと私の足を引っ張ってるんじゃないの? どうして答えられないことばかり聞いてくるのよ!

さっきまで雪乃に話しかけていた令嬢の目にも、露骨に疑念が宿る。茉由に指摘されて、雪乃の「おかしさ」にようやく気づいたのだ。

レトロな宮廷調のデザインに、周囲が誰も詳しくない。そんなデザイナーが、どうしてこのテイストの作品を作れる?

どう考えても不自然だった。

同じ疑問を抱いた者は少なくない。皆、雪乃の説明を待っている。

視線を浴び続け、雪乃は背中にじっとり汗をかいた。心の中では小林茉由を罵倒し続ける。

――このクズ! よくも私をこんな目に……!

...

ログインして続きを読む