第12章

買い物ほど心の抑圧を解放するものはない。もしあるとすれば、それは買い物のお金が足りないことだろう。

鈴木夏美と真野雅子は商店街を端から端まで歩き回り、様々なスタイルのショッピングバッグを手いっぱいに提げていた。

二人のおしゃれで美しい女の子は、間違いなく多くの人の注目を集めていた。

クズ男に振られた失恋女子の身に纏う自信に満ちたオーラに、多くの男性が彼女たちの恋人に見つかるリスクを冒してまで二度見していた。

愛らしい顔×妖艶なスタイル、そして自信に満ちた雰囲気が、二人の女の子に魅力を与えていた。

高級ブランド店が立ち並ぶその通りでは、スカウトマンまでもが鈴木夏美と真野雅子に名刺を差...

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