第366章 誠意

池永さんは慌てふためいて薬を買いに行き、手当たり次第に選んだ薬を鈴木夏美の前に広げた。

「どれがいいか分からなくて、とりあえず色々買ってきたの」

鈴木夏美は適当に数種類を選んで手当てをしながら、小さくため息をついた。

「今回は何事もないと思っていたけど、私の不注意だったわ。二度とあなたを危険な目に合わせたりしないから」

鈴木夏美は目の前の池永さんを見て、胸が温かくなった。

さっきの襲撃の時、池永さんが我が身を顧みず前に飛び出し、硫酸から自分を庇おうとしたことを、彼女は見逃してはいなかった。

もし本当に浴びていたら、池永さんの両手は使い物にならなくなっていただろう。

結果はどうあれ、そ...

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