第367章 一晩付き合って

「この写真を切り札にするなら、十分かしら?」

写真には裏口の様子が写っていた。長尾真紀が清掃員の男に首を絞められ、地面に押し倒されている。男の手にはナイフが握られ、その刃は血で赤く染まっていた。

最近、高橋氏はスキャンダルの渦中にあり、株価もストップ安寸前まで落ち込んでいる。長尾真紀の一件は確かに痛手だ。この証拠さえ手に入れば、難局の大部分を打開できるだろう。

高橋隆一は写真に視線を落とし、努めて冷静に問いかけた。

「条件は何だ? 言ってみろ」

瀬戸青葉はふっと笑みを漏らし、茶葉を取りに立ち上がった。

その歩き方は、明らかにどこか不自然だった。高橋隆一が視線を落とすと、彼女の両足が義...

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