第374章 私から離れないで

「おとなしくしていれば、手出しなんてしねぇよ。このクズが。高橋社長の御前で喚くんじゃねぇ」

 門脇宗介は彼女の腹を思い切り蹴り上げた。ドカッという鈍い音と共に、瀬戸青葉は苦悶に顔を歪めてうずくまり、うめき声を漏らす。

「本当に、反省しています……」

 彼女は腕で身を庇う。門脇宗介はそこで高橋隆一がそばにいることに気づき、暴力を振るう手を引っ込めた。そして、卑屈な笑みを浮かべる。

「高橋社長のご指摘のおかげで、この女がふしだらな性分だと気づけましたよ。こんな女、俺には不要です。社長がお望みなら、いつでもお持ち帰りください」

 まさに瀬戸青葉を売り渡す言葉だった。言外に、高橋隆一が何をしよ...

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