第395章 決して勝手に動き回るな

「でも、兄貴がまだ工場に……」

田中雄介と田中健太は幼い頃から共に育ち、厳しい訓練も二人で乗り越えてきた。彼らは互いにとって、決して切り離すことのできない半身のような存在だったのだ。

田中健太はすでに工場内部へ潜入している。高橋隆一は悔しさを滲ませて言った。

「あいつに伝えろ。まずは撤退だ」

部隊は徐々に後退を始めるが、田中雄介の不安は募るばかりだ。

「だめだ、やっぱり俺が直接探しに行く。どうしても胸騒ぎがするんだ」

言い終わるや否や、高橋隆一が制止する間もなく、彼は工場の方角へ向かって駆け出した。

次の瞬間、工場内部から轟音が響き渡る。

巨大なキノコ雲がその場に立ち昇り、田中雄介は...

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