第422章 ヴァイパーに助けを求める

高橋隆一は顔を上げ、明かりのついた救急病棟を見上げた。医師が出てきたとき、良い知らせをもたらしてくれることを痛切に願っていた。

 鈴木夏美は生きている、まだ治る見込みはあると、そう告げてくれることを。

 そう思った次の瞬間、救急病棟の扉がゆっくりと開いた。

 防護服を着た医師が出てくると、二人を厳しい眼差しで見据えた。

「病院内での暴力沙汰は禁止です。すぐに手を離しなさい!」

 小林正幸は高橋を鋭く睨みつけたが、結局は手を放すことを選んだ。

 医師は不機嫌そうに口を開く。

「患者さんの癌はすでに末期です。胃癌の症状は顕著だったはずだ。家族であるあなたたちが、どうしてそこまで無関心でい...

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